山内教授のうつのお話-5-2008
細胞量を縦軸に、M→A→Dの軸を横軸にすれば、
各個人ごとに、どのタイプの細胞が多いのか、示すことができます。
表記をMADのようにし、
たとえばMについてはMM,M,Mm,m,mmなどと大きい順に示します。
(これは分かりにくいですね、M1,M2,M3,M4,M5のほうがいいかもしれません)
1.MAD(MもAもDも多い人)循環気質
2.MaD(MとDがおおい、Aは少ない人)
3.mAD(Mが少なくて、AとDが多い人)執着気質
4.mAd(MとDが少なくて、Aが多い人)強迫性性格
5.maD(MとAが少なくて、Dが多い人)ディスチミアタイプ
6.MmAaD(MとAが中等量で、Dが多い人)双極Ⅱ型の病前性格
以下同様にいろいろなタイプができます。
それぞれに5段階をつくるだけで5*5*5で125通り、
三段階ではなく無限段階で、
しかもすべてについて連続的ですから無限のバリエーションができます。
さて、うつ病には昔から有名な病前性格というものがあり、
たとえば執着気質が有名ですね。
執着という言葉が入っている通り、気分が持続するわけです。
これは「MAD+対他配慮(大)」と提示できるものです。
まず最初はこんな感じの人です。
対他配慮の成分については、
MADなどよりももっと高級な機能性分ですから、
少し次元が違います。
対他配慮とか状況意味認知とかは
いろいろな機能が組み合わされた結果の複雑機能です。
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試みにこの「MAD+対他配慮(大)」のタイプの人の発病のプロセスを説明しましょう。
仕事やプライベートで頑張りすぎたとします。
すると、M細胞は最初どんどん頑張りますが、耐え切れなくなり、休止するわけです。
するとMがお休みに入って、下のバターンになります。
この場面では、几帳面さ(A)と抑うつ(D)が前景に現れていることになります。
さらに頑張って、Aもダウンすると、
となり抑うつ(D)だけになってしまいます。
回復には、MとAが機能回復することが必要で、多分3ヶ月くらいかかるでしょう。
これが執着気質型うつ病の説明になります。
(つづく)