山内教授のうつのお話-6-2008

山内教授のうつのお話-6-2008

メランコリータイプのうつ病は
最初の性格としてはmADになります。

mAD


この人が几帳面に責任感強く仕事をして、しかし年にも勝てず疲れ果てたとき、
A成分がダウンして、
maDとなります。これがうつ状態です。
(つまり執着気質の途中からの経過に重なるわけです。)

また治癒は、mADまで回復すれば回復となります。
(執着気質ではもうひとつその先、MADまで回復してやっと元通りということになります。)

maD


治療は、基本的に神経細胞を休ませることです。
そのために薬剤も生活調整も精神療法も役に立ちます。


ディスチミア、つまり気分変調症はこうなります。


これが基本性格で慢性的につづいていますので、
なりそうな状態といえば、ほんの少しの頑張り、環境変化、思い違いで、
うつになりやすいわけです。

非定型うつ病については、
過食、過眠、鉛様の麻痺 (leaden paralysis)、拒絶への過敏さ
などが特徴ですが、そのほか、
自責の念,早朝覚醒,午前中の抑うつ気分の悪化を訴えることが少なく,
極度の疲労感,恐怖症や転換ヒステリーの既往,周囲の出来事に対する過剰な反応
などが言われます。
また、
hysteroid dysphorics
自己顕示性人格,非抑うつ時の活動とエネルギー水準の亢進,拒絶時の抑うつ状態へのなり易さ,過食,過眠,極端な疲労感,抑うつ時の気分の反応性で特徴付けられるうつ病の亜型
などがあります。

これらの一群については、M細胞群が多いことは分かりますが、
hysteriodという命名でも分かるように、反応性の成分も多く、MAD理論での波と症状ではない成分が大きく影響としていると考えられます。

(つづく)

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