苦難の中にある人への連帯のメッセージ 歴史の彼方に真実は立つ
苦難の中にある人への連帯のメッセージ 歴史の彼方に真実は立つ
こうして診察を続けていると
理不尽な苦しみとしか言いようのない相談もかなりある
具体的な対策がある場合には対策を講じるとしても
対策もなく
「泣き寝入り」しかない場合が多いことも現実である
弁護士に相談したあとで失意のうちにあり私のところに立ち寄る人も多い
現実は圧倒的に不利で
敗戦処理に近い場合もある
苦しみにより身体も精神も悲鳴を上げているのである
なぜこんな目に遭わなければならないのか
これが神の望んだことなのかと
大げさではあるがヨブの嘆きとも通じる感覚になる
どうしていいのか正直分からない
分からないながらも、まず、私たちはまだまだ諦めないことにしよう
連帯して持ちこたえよう
私たちには大切な人生の仕事が「二つ」あることを思いだそう
ひとつは、それは「見届ける」事である
いまは得意になっている人々も
その人生の最期にはどうなるのかを
きちんと見届けようではないか
私たちには力もない
あえて権力を行使することもできない
しかし神が誰にどのような運命を割り振るかを見届けることはできる
そしてまたひとつは、自分自身のことで、
神が私たち自身に割り当てた運命をいかに誠実に私たち自身が生きるか
その点では神からの問いかけに応えることができるのだ
すべてを見届け
自分のことに関してはできる限り誠実に尽くす
この二つを行おう
そしてそのためにお互いに助け合おうではないか
支え合おうではないか
苦難の中にあり人を恨むのでもない
ただ神と自分の関係を考えて
神は何を考えているのかできる限り謙虚に推定する
そして神は私に何を求めているのか誠実の限り応える
それだけを
生活の指針としたい
その範囲内では他人などはほとんど関係がない
苦難にある人々よ
いまは苦しい
なぜかと問うても答えも虚しい
しかし苦しみにおいて連帯することはできる
事実を見届けることはできる
あなたができないとしても後に続くものが見届けてくれる
あなたがどのように生きたかを
我々は記憶することができる
その生き方において連帯することができる
たった一人になって
つらい時間があるはずだ
そのときにも連帯しているのだと思い出してほしい
私などは小さな声で語ることしかできないが
世の中にはすばらしい人たちがたくさんいて
あなたと連帯することを待ちわびている
歴史の彼方に真実は立つ
そう信じて連帯しよう