The Medical Management of Depression NEJM2005 REVIEW ARTICLE-12007-11-21

The Medical Management of Depression NEJM2005 REVIEW ARTICLE-12007-11-21

以前勉強会で使ったものが出てきましたので、
ここに収録。
図は、どこにあるか、まだ分かりません。

*****
The New England Journal of Medicine
October 2005
掲載の論文
DRUG THERAPY:The Medical Management of Depression
を英語読解講座みたいに読んでいきます。

The New England Journal of Medicine は医学の世界では
トップジャーナル中のトップジャーナルです。
自然科学のネイチャーみたいなものでしょう。
精神医学や脳科学専門ではないので、最先端の発表というよりは、
かなり事実として確定された、確実で、学ぶべきことを
提供している感じがあります。
医学全般の雑誌なので、精神科関係が取り上げられる時は、
一般医に向けての啓蒙といった色彩になります。

本文
翻訳
解説
の順に並べます。

では試しに啓蒙されてみましょう。

REVIEW ARTICLE
翻訳 総説

(1-1)この論文は、2005年の時点で、124の重要な論文を点検し、主要な論点を網羅的にまとめたものです。従って、解説そのものは素っ気なく、詳しいことを知りたい人は原論文にあたってくださいということになります。

DRUG THERAPY
薬物療法

The Medical Management of Depression

うつ病の医学的治療

J.John Mann M.D.
From the Department of Neuroscience,
New York State Psychiatric Institute-
Columbia University College of Physicians
and Surgeons, New York.

この人が著者。そして所属。

RECCURENT EPISODES OF MAJOR DEPRESSION, WHICH IS A COMMON and
serious illness, are called major depressive disorder;depressive episodes that occur in conjunction with manic episodes are called bipolar disorder.

大うつ病は普通に見られる(common)と言ってよいほど頻度の高い疾患で、しかも時に重症になる。大うつ病エピソードを反復する場合に大うつ病と呼ぶ。うつ病エピソードに躁病エピソードを伴う場合には双極性障害(躁うつ病)と呼ぶ。

(1-2)
depression うつ病
major depression 大うつ病
episodes of major depression 大うつ病エピソード
depressive episodes うつ病エピソード
bipolar disorder 双極性障害(つまり躁うつ病のこと)

(1-3)日本語では「大うつ病」という言葉は耳慣れないものだろう。まあ当然、「本格的なうつ病」といった程度の意味である。depression(うつ)の内訳としては、major depression(長く深いうつ)、dysthymia(長いけどあまり深くないうつ)、normal depressive reaction(病気とは言えない落ち込み、短くて浅い)とひとまず簡単に考えておきましょう。「短くて深いうつ」もありそうですね。

(1-4)まず大枠から説明する。
精神病の分類については、アメリカの診断基準であるDSMやWHOの診断基準であるICDが有名である。(1)先天性のもの、たとえば先天性知能発達遅滞、(2)器質性のもの、たとえば脳血管障害、(3)中毒性のもの、たとえばアルコール症、(4)気分障害 mood disorder、たとえばうつ病 depression、(5)認知の障害、たとえば統合失調症 schizophrenia、などなどと分類される。

(1-5)ここですでに気づくように、異なったレベルの病因が混在している。原因によりまとめたもの、症状によりまとめたもの、など。
すっきりさせたいならば、もちろん、原因で分類したい。DNAが原因、外的物質が原因、後天性器質性疾患が原因、外傷が原因、老化が原因、などと押し切りたいところだが、ここでもすでに原因が混在してしまっている。外傷が老化を促進したりする。また、DNAに老化が重なり、さらに外的要因が重なって起こる場合などもあり、原因では分類しきれない。また、そもそも、原因不明の疾患の方が多い。DSMは原因を今後明らかにするために、統計資料を蓄積するための分類である。

(1-6)では方針を変えて、症状で分類できないかと考える。まず精神活動を分類して、思考、感情、知能、記憶、意識、知覚、意欲、さらには集団機能、行動統制、衝動制御なども考えることができる。そしてそれぞれの障害として病気を考えることができる。しかしすぐに行き詰まるのだが、何が人間の精神活動の構成要素であるのか、分解し尽くす方法がない。要素 element と見えたものが、他の要素の複合体であったりする。たとえば、感情がうつになると、記憶もはっきりしないし、意欲もなくなり、知覚も変化したりする。論理的に構成するには無理がある。

(1-7)行き詰まりを打開しようと、ある学者(クレペリン)は、原因でも症状でもなく、経過で分類しようと提案した。長期の経過で次第にレベルダウンするものと、すっかり元に戻るものとにまず分けようというわけだ。それは病気の本質を考える上でとても良い観点であったけれど、その人を死ぬまで観察しないと診断が確定しないというのでは、診断学とは言えないではないかと批判された。それもそうだ。

(1-8)そこで、ある程度寛容の精神を発揮して、現状で、多数決みたいに、まずまず合意できる線で暫定的に決めて、あとで少しずつ見直そうということになった。たとえば、同性愛という項目は、かつて病気であったが、現在は病気ではないとされている。

(1-8)そんなのがDSMなどの疾病分類、診断基準である。現在観察される症状で、分類できるだけ分類して、記録しておこうという精神である。たとえば、神経症は、ない。それは原因に言及しているから、不採用である。

(1-9)その中で、うつ病はどういう扱いかみてみよう。昔は躁うつ病、そのあとで感情病 affective disorder と呼ばれ、現在は気分障害 mood disorder と呼ばれている。
昔からメランコリーとかうつ病とか躁病は知られていた。ひとりの人が躁病になったり、うつ病になったりすることも知られていた。そこで躁うつ病と呼ばれた。躁うつ病のタイプとして、うつだけ繰り返すものをうつ病、性格傾向とも言える程度のものをメランコリーと呼んだ。しかし考えてみれば、それは感情の病気だろうということで感情病と呼ばれた。しかしながら感情というものはかなり高級で、もっと基底にある気分が問題なのだろうとの意見があって、現在では気分障害と呼んでいる。

(1-10)気分障害の下位分類としては、双極性障害 bipolar disorder 、大うつ病 major depression 、躁病 mania 、気分変調症 dysthymia などがある。双極性障害というなら単極性障害・うつ型、単極性障害・躁型と呼ぶべきなのだろうが、面倒なのでうつ病 depression 、躁病 mania と呼んでいる。躁病の軽いものを軽躁病 hypomania と呼ぶ。うつ病を大別して、重いものを大うつ病、軽くて長く続くものを気分変調症としている。軽くて短いものは病気ではない。短くて重いものはたいてい治ってしまっている。

(1-11)ここでやっと大うつ病の説明である。depression という言葉は英語では景気変動の言葉でもあるし、日常語の中で、 depressed などの形で使う。失恋したり、愛犬が死んだりすれば、depressed である。しかしそのことと、病気としての depression をどのように分けたらよいのだろう。昔ドイツでは生機的(Vitale)抑うつの概念などが言われた。哲学的すぎてアメリカ人には分からないらしい。現在では、DSMの診断基準に従って分類すれば、病気と、ライフイベントに対する反応を区別できるとしている。まず持続期間が違う点。さらには気分だけではなく、自律神経症状などの身体症状、たとえば、睡眠、食欲、性欲の異常がある点。また、認知症状、たとえば悲観的思考や注意集中困難などを伴う点。

長くなって大変なので次に行きます。

Major depressive disorder accounts for 4.4 percent of the total overall global disease
burden, a contribution similar to that of ischemic heart disease or diarrheal diseases.
大うつ病は、世界疾病負担(Global Burden of Disease:GBD)全体の4.4%を占めており、これは虚血性心疾患あるいは下痢疾患とほぼ同じ割合である。

(1-12)the total overall global disease burden の部分が分かりにくいと思います。これは、WHOによる“Global Burden of Disease(病気のグローバルな損失)”という報告に含まれるもので、社会全体に対する各疾患の「経済的損失」を推定したものです。
—–
各疾患における「疾患によってもたらされた損失」(DALYsを用いて測定 単位:100万) と「トータルに対する割合」

虚血性心疾患 8.9 9.0%
うつ病 6.7 6.8%
循環器疾患 5.0 5.0%
飲酒 4.7 4.7%
交通事故 4.3 4.4%
肺癌&上気道の癌 3.0 3.0%
痴呆&中枢神経系の変性疾患 2.9 2.9%
変形性関節症 2.7 2.7%
糖尿病 2.4 2.4%
慢性閉塞性肺疾患 2.3 2.3%
—–
年度が違うようで数字に差がありますが、この統計では、うつ病による社会全体に対する経済的損失は全疾患の6.8%です。虚血性心疾患についで第2位。うつ病が社会全体にもたらす経済的損失はかなり大きなものと分かります。ついでですが、飲酒、交通事故が大きな負担になっているのも分かります。
ここでDALYs (障害調整余命年数)とは、世界疾病負担(Global Burden of Disease:GBD)研究の中で採用された考え方。世界銀行(WB) と世界保健機関(WHO)が関与した。GBD研究の目的は、1)集団の疾病および障害の負担を定量評価、 2)資源配分のための優先順位付け、とのこと。国ごとの疾病負担研究、環境起因の疾病負担研究など、研究は拡大。
経済的損失とは、まず、医療費。働けなくなった場合、家計の損失。労働力としての社会の損失。また、教育投資ができなくなり、次の世代に影響が及ぶ。栄養不全になり病気にかかりやすくなる。家族の医療費を負担できくなり、家族は重病になる。年金を払わない。医療保険に加入しない。さらに社会の悪習に染まる、など。

The prevalence of major depressive disorder in the United States is 5.4 to 8.9 percent and of bipolar disorder, 1.7 to 3.7 percent.
米国における大うつ病患者の割合は5.4~8.9%、双極性障害(躁うつ病)は1.7%~3.7%と見込まれる。

(1-13)ここでは、ある瞬間に、米国の全人口の中で、大うつ病と診断される人の割合と思えばいいです。5%という数字はとても大きなものです。20人に一人です。疾病統計には、生涯有病率、発生率、罹病率などの表現があります。生涯有病率は、ある時点で全国民を調べ、過去または現在に大うつ病と診断される状態があったかどうかを調べ、そうした人の割合を計算します。

Major depression affects 5 to 13 percent of medical outpatients, yet is often undiagnosed and untreated.
医療機関での外来患者に占める大うつ病の割合は5~13%であるが、未診断・未治療のケースがしばしば見受けられる。

(1-14)大うつ病で通院している人、プラス、他の病気、たとえば胃潰瘍や狭心症で通院している人が、実はうつ病にかかっていた場合、の合計で、5~13%というわけです。20人に一人から10人に一人と推定されています。大変な数です。

Moreover, it is often undertreated when correctly diagnosed.
更に、的確な診断はされたものの、不十分な治療しか受けていない患者も多い。

(1-15)大うつ病患者全体の1/3しか治療を受けていないといわれています。これは自分がうつ病であることを、自分の精神的堕落、恥ずべきこと、やる気のなさ、最近ではマイナス思考のせい、などと思ってしまうからでしょう。やる気のなさとマイナス思考は大うつ病の結果です。治療すれば改善します。

The demographics of depression are impressive.
うつ病患者の統計には驚かされる。

(1-16)辞書には demography 人口統計学 demographics 人口動勢 などとあります。まあ、統計数字ですね。単数で学問の名前、形容詞にして複数にすると、研究の結果の統計数字のこととなるようです。impressive はここでは、あまりいい意味ではないですから、そのような日本語をあてたいですね。

Among persons both with major depressive disorder and bipolar disorder, 75 to 85 percent have recurrent episodes.
大うつ病並びに双極性障害(躁うつ病)患者の75~85%が再発エピソードを体験しているのである。

(1-17)これは皆さんの印象と一致していますか、それとも、意外ですか。意外ですよね。あんなに苦しんだのに、こんなにも多くの人が再発しているなんて。実際、患者さんは、寛解した直後は、二度となりたくないと思っています。しかし年月がたつと、やはり再発しているのです。
一応よくなったのは寛解 remission 、寛解期に悪化すれば再燃 relapse 。
本当に治ったのは回復 recovery 、回復後に悪化すれば再発 recurrence 。
recurrent episodes=recurrent episodes of major depression or mania

In addition, 10 to 30 percent of persons with a major depressive episode recover incompletely and have persistent, residual depressive symptoms, or dysthymia, a disorder with symptoms that are similar to those of major depression but last longer and are milder.
更に、患者の10~30%は大うつエピソードが完治せず継続したり、うつの症状が残ったり、「気分変調性障害」になったりしている。気分変調性障害は、大うつ病と類似の症状が長期かつ穏やかに続く疾患である。

(1-18)完全回復は難しいということです。これは性格傾向が関係しているだろうと推定されます。また、環境因子が関係していると推定されます。性格と環境が変わらなければ、再発しそうですよね。

Patients who have diabetes, epilepsy, or ischemic heart disease with concomitant major depression have poorer outcomes than do those without depression.
糖尿病、てんかん、あるいは虚血性心疾患患者が大うつ病を合併症として有する場合、その予後は合併症のない場合に比べ思わしくない。

(1-19)その点でも、大うつ病治療は大切です。たとえば虚血性心疾患患者はある種の喪失体験をしているわけですから。

The risk of death from suicide, accidents, heart disease, respiratory disorders, and stroke is higher among the depressed.
うつ病では自殺、事故、心臓疾患、呼吸器系疾患、脳血管障害が死因となるリスクが高い。

(1-20)うつ病で自殺に注意するのは当然としても、事故、その他の身体疾患でも数多く死亡します。免疫系が不活発となり、身体の回復力が衰退することも一因でしょう。うつ病のときに免疫系が充分に働かないことはよく議論されます。

Effective treatment of depression may reduce mortality or improve the outcome after acute myocardial infraction or stroke and lower
the risk of suicide.
効果的なうつ病治療は死亡者を減らし、急性心筋梗塞ならびに脳血管障害の予後を改善し、自殺のリスクを低減させる。

(1-21)そういうわけで、効果的うつ病治療を工夫しています。

Although no specific abnormalities in genes that control neurotransmitter or hormonal synthesis or release have been identified with certainty, both major depressive disorder and bipolar disorder are clearly heritable.19
どの遺伝子が神経伝達物質やホルモン合成・放出を調整しているか明らかにされていないものの、大うつ病も双極性障害も、明白に遺伝性がある。

(2-5)そうですね。やはり部分的にはDNAの問題だと思います。

How a genetic predisposition interacts with adverse early-life experience to alter brain development and lead to major depression remains unclear.
幼少期のつらい体験は脳の発達に影響し、大うつ病をひき起こすだろうと推定されるが、遺伝的傾向と幼少期のつらい体験はどのように相互作用しているのか、明らかにされていない。

(2-6)たとえば、PTSDやアダルトチルドレン、性的虐待の問題など。発育過程では、遺伝子と環境が密接に絡み合っているので、難しい。

Genes and srress are hypothesized to alter neuron size and the extent of neuronal processes, the production of new neurons,’and neural repair in major depression.
仮説によれば、遺伝子とストレスによって、神経細胞のサイズが変わり、神経突起の伸び具合が変化し、新しい神経細胞の産生が制御され、大うつ病に際しての神経修復が支配される。

(2-7)具体的なイメージとしてはそうなるわけです。

Elevated cortisol levels, which characterize some moderate-to-severe depressive states, may be associated with a reduction in hippocampal volume,which appears to be proportional to the duration of untreated depression.20

直訳 副腎皮質ホルモン濃度が上昇すると、中等度から重症のうつ状態になるのだが、副腎皮質ホルモン濃度は海馬の体積の減少に関係している。海馬体積はうつ病の未治療期間に比例するように見える。

翻訳 うつ病未治療期間が長いと海馬体積は減少し、それに応じて副腎皮質ホルモン濃度は上昇する。その結果、中等度から重症のうつ状態が生じる。

(2-8)海馬体積の減少は、いい話題です。海馬という構造の、体積くらいしか測定できないのですから、研究が進まないのも無理はないと納得できますね。
たとえば、鶏肉と牛肉を比較する時に、重さや体積をはかるって、あまりにも原始的だと思います。

This process has been likened to a loss of neurons similar to that mediated by corticosteroids in animal models of stress 21 and as suggested by magnetic-resonance-imaging studies that have reported lower levels of N-acetylaspartate, a neuronal marker, in depression.22

翻訳 このプロセスは動物のストレスモデルにおける副腎皮質ホルモンによって制御されるプロセスでもある。その類推で、このプロセスは神経細胞の消失と関係づけて考えられてきた。また、うつ病では神経マーカーのひとつであるN-acetylaspartateの濃度が低くなると報告しているMRI研究があり、そのような研究によってもこのプロセスと神経細胞の消失の関連が示唆されている。

(2-9)ストレス→副腎皮質ホルモン→問題部分の神経細胞消失または機能停止。
これは分かりやすいストーリーですね。副腎皮質ホルモンはストレスホルモンと呼ばれることもありました。
ここでの反論としては、ストレスにさらされた場合、神経細胞消失という不可逆性の変化を刻印してしまうのは、生体にとってとても不利ではないかということ。一時的退却のために機能停止するというのなら合理的と考えられる。たとえば、「死んだふり」。

Major depression in response to stressful situations has been reported as more common among persons harboring a variant in the proximal 5′ regulatory region of the gene encoding the serotonin transporter protein (5-HTT) (the target of selectiveserotonin-reuptake inhibitors [SSRIs]) that modifies promoter activity.

直訳 セロトニン運搬蛋白(5-HTT)を制御している遺伝子の近位5’制御部位に変異が生じている人には、高ストレスに反応して生じる大うつ病がより多くみられると報告されている。

翻訳 セロトニン運搬蛋白(5-HTT)を制御している遺伝子に近位5’制御部位がある。ここに変異が生じている人には、高ストレスに反応して生じる大うつ病がより多くみられると報告されている。

(2-10)こんな報告もありますか。5HTとは、セロトニンのことです。

This variant, in the 5-HTT gene–linked promoter region (5-HTTLPR), modifies promoter activity and is associated with lower transcriptional effciency of the 5-H7T gene, ultimately leading to fewer copies ofthe messenger RNA encoding the serotonin-transporter protein.23

翻訳 この変異は、5-HTT 遺伝子関連促進部位(5-HTTZJIR)で起こっており、促進活動を制御する。そして、5-HTT遺伝子の転写効率の低下と関係している。最終的にはセロトニン輸送蛋白のエンコードをしているメッセンジャーRNAの複写を少なくしてしまう。

(2-11)このレベルの研究になっています。

This lower-expressing variant may be associated with the amygdala-mediated hyperresponsiveness of young children to frightened or frightening faces that can facilitate encoding of painfu1 memories, leading to stress sensitivity in adulthood.24

翻訳 このようなセロトニン関係物質の産生低下は、驚かせられた顔あるいは驚かせようとする顔に扁桃体内側部過剰反応性を有する幼少児に見られ、そういった過剰反応性は苦痛な記憶のエンコードを促進する。そして成人後のストレス過敏性につながる。そのような可能性がある。

(2-12)そういう仮説だということです。may be associated with てすから、全然決定ではありません。

This variantis also associated with a reduction of serotonin function in response to maternal deprivation in non-human primates, an effect that persists into adulthood.25

翻訳 こうした変異体はまた、非ヒト霊長類における母親剥奪への反応としてみられるセロトニン機能の低下に関係している。その低下は成人しても続く。

(2-13)ライフ・イベントと脳機能の関連をなんとかして突き止めたいわけです。将来は、恋人に振られた時の脳損傷部位が写真に写るでしょうか。

An induced functional deficiency of the 5-HTT protein that is confined to the early postmatal period in mice results in altered behavior when they are grown, indicating possible changes in brain development that affect adult behavior. 26

翻訳 マウスで出生早期に限定される5-HTTの、誘導された機能的欠損は、結果として、成長した時の行動変化をもたらす。これは脳の発達における変化の可能性を示しており、それは大人の行動に影響する。

(2-14)ライフ・イベントが脳の発達を変えてしまう可能性。逆に、「にもかかわらず」変わらない部分もあるはずだ。個人的にはそこに期待している。

Brain imaging has identified numerous regions of altered structure or activity in the brain during major depression, suggesting disordered neurocir-cuitry in a variety ofstructures, such as the anterior and posterior cingulate cortex; the ventral, medial,and dorsolateral prefrontal cortex; the insula; the ventral striatum; the hippocampus; the medial thalamus; the amygdala; and the brain stem.17

翻訳 脳画像研究は大うつ病の場合の多くの領域の構造変化や活動変化を明らかにした。たとえば、前部および後部帯状回、腹側、内側、背側前頭前野、島葉、腹側線条体、海馬、内側視床、扁桃体、脳幹。

(2-15)まだまだ検討段階とみています。

These brain areas regulate emotional, cognitive, autonomic, sleep, and stress-response behaviors that are impaired in mood disorders.

翻訳 こうした脳の領域が制御しているのは、情緒、認知、自律神経、睡眠、ストレス反応行動であり、気分障害の際には障害される。

(2-16)脳の各領域について、機能分担がいわれるわけですが、それほど簡単ではないと思う。現在我々の考えているモデルとしては、普段つかっているPCのCPUとかメモリーとかだろうと思うが、あやしい。

Studies with the use of positron-emission tomography indicate a decrease in serotonin transporters as well as altered postsynaptic serotonin-receptor binding in many of the same brain regions, suggesting altered circuitry congruent with serotonin-system abnormalities.27

翻訳 PETを使った研究によれば、セロトニン運搬体は減少しており、同時に、脳の多くの部分でシナプス後セロトニン-レセプター吸着が変化しており、このことは、セロトニンシステムの先天性奇形と一致する回路変化を示唆している。

(2-17)まだまだ不確かな話です。

Pathophysiolosical features of depression

翻訳 うつ病の病態生理学的な特徴

(2-0)うつ病の病因論の場合には、精神病理学と言われる学問が活躍してきました。普通の医学に比較すると哲学的です。決定的に違うのは、病理標本がなくて、顕微鏡も使わずに議論してきたこと。
従来、医学というのは、症状と顕微鏡所見を関係づけることがメインストリームでした。だから、精神病理学などは机上の空論扱いもされたのです。
ここで Pathophysiological 病態生理学的という言葉で取り上げているのは、医学の世界で標準的な、症状の成り立ちを病態生理学的に、つまり物質の原理で説明しようという意思であって、大変よい方向です。
しかしそれがどんなにはるかな道であるか、以下の解説で分かると思います。

The clinical picture of depression varies from one major depressive episode to another in any given patient.

翻訳 どんなうつ病患者の場合にも、臨床症状は、大うつエピソードから次の大うつエピソードへと経過する。

This suggests that major depression, despite it’s various symptom profiles, may have a common underlying cause.

直訳 このことから分かるように、大うつ病には、症状は様々であるにもかかわらず、一つの根本原因があるのだろう。

翻訳 大うつ病にはさまざまな症状があるものの、上記のことからは、大うつ病の根底には同じ一つの原因があるのだろうと推定される。

(2-1)そうでしょうね。

If so, the clinically evident symptom profiles may result from differing patterns of neurotransmitter abnormalities in various brain regions.17

直訳 もしそうならば、臨床的に明かな症状の特徴は、さまざまな脳領域における神経伝達物質の奇形のパターン変異が原因だろう。

翻訳 もしそうならば、臨床症状の差は、さまざまな脳領域における神経伝達物質変異のパターンの違いが原因だろう。

(2-2)たぶんそうでしょう。

Consonant with such hypotheses, a host of deficiencies — in serotonin, norepinephrine, dopamine, y-aminobutyric acid (GABA), and peptide neurorransmitters or trophic factors such as brain-derived neurotrophic factor, somatostatin, and thyroid-related hormones — have been proposed as contributing to depression.18

直訳 この仮説によれば、うつ病に関係する欠損は、セロトニン、ノルエピネフリン、ドーパミン、GABA、さらには脳由来向神経因子、ソマトスタチン、甲状腺関連ホルモンのような、ペプチド神経伝達物質あるいは成長促進因子で起こっているのだろうと考えられた。

翻訳 この仮説によれば、うつ病の原因として、セロトニン、ノルエピネフリン、ドーパミン、GABA、さらには、ペプチド神経伝達物質あるいは成長促進因子(たとえば脳由来神経栄養因子、ソマトスタチン、甲状腺関連ホルモン)の異常が考えられてきた。

(2-3)このようないろいろな物質が検討されています。まだまだいろいろ発展しそうです。決定版はないようです。

Furthermore, overactivity in still other neurotransmitter systems involving acetylcholine,corticotropin- releasing factor, and substance P are thought to be implicated in depression.18

直訳 さらに、他の神経伝達物質系(アセチルコリン、副腎皮質ホルモン放出因子、サブスタンスPに関係するもの)の過剰活動がうつ病に関係していると推定されている。

翻訳 さらに、アセチルコリン、副腎皮質ホルモン放出因子、サブスタンスP、に関係する神経伝達物質系の過剰活動がうつ病に関係していると推定されている。

(2-4)活動低下と活動過剰があるわけです。でも、それが原因なのか、結果なのか、いつも不明です。
たとえば、うつになり始めた瞬間をきちんと検査できれば、物質的変化として「始まりに何があったか」を検証できます。でも、そんなことはできません。そこを突破する何かのアイディアが必要なようです。

DIAGNOSIS OF A MAJOR DEPRESSIVE EPISODE

翻訳 大うつ病エピソードの診断

Diagnosis of major depression is based on standard clinical criteria such as those published by the American Psychiatric Association.

翻訳 大うつ病の診断に用いられる標準的臨床診断基準としては、たとえばAPA(米国精神医学会)の診断基準がある。

(3-1)those= criteria

The criteria for the diagnosis of an episode include at least two weeks of depressed mood, loss of interest, or diminished sense of pleasure plus four of seven other features that are sufficient to cause clinically important psychological or physical distress or functional impairment.

翻訳 うつエピソードの診断基準としては、「抑うつ気分」または「興味の喪失・喜びの感覚の減退」、さらに他の7項目のなかで4項目、これらが二週間以上続くことがあげられる。7項目は臨床的に重要な心身両面の疲弊あるいは機能障害を引き起こすもので、次の7つからなる。

(3-2)that= seven other features
ここでは、DSM-4-TRの診断基準を参照して、訳文を補っていくこととする。

大うつ病性障害(大うつ病エピソード)

A 以下の症状のうち 5 つ (またはそれ以上) が同じ 2 週間の間に存在し、病前の機能からの変化を起こしている。これらの症状のうち少なくとも 1 つは、(1) 抑うつ気分または (2) 興味または喜びの喪失である。
注:明らかに、一般身体疾患、または気分に一致しない妄想または幻覚による症状は含まない。

1.その人自身の言明 (例:悲しみまたは、空虚感を感じる) か、他者の観察 (例:涙を流しているように見える) によって示される、ほとんど1日中、ほとんど毎日の抑うつ気分。
注:小児や青年ではいらだたしい気分もありうる。
2.ほとんど 1 日中、ほとんど毎日の、すべて、またはほとんどすべての活動における興味、喜びの著しい減退 (その人の言明、または他者の観察によって示される)。
3.食事療法をしていないのに、著しい体重減少、あるいは体重増加 (例:1 カ月で体重の 5%以上の変化)、またはほとんど毎日の、食欲の減退または増加。
注:小児の場合、期待される体重増加が見られないことも考慮せよ。
4.ほとんど毎日の不眠または睡眠過多。
5.ほとんど毎日の精神運動性の焦燥または制止 (他者によって観察可能で、ただ単に落ち着きがないとか、のろくなったという主観的感覚ではないもの)。
6.ほとんど毎日の易疲労性、または気力の減退。
7.ほとんど毎日の無価値観、または過剰であるか不適切な罪責感 (妄想的であることもある。単に自分をとがめたり、病気になったことに対する罪の意識ではない)。
8.思考力や集中力の減退、または決断困難がほとんど毎日認められる (その人自信の言明による、または、他者によって観察される)。
9.死についての反復思考 (死の恐怖だけではない)、特別な計画はないが反復的な自殺念慮、自殺企図、または自殺するためのはっきりとした計画。

B 症状は混合性エピソード(つまり双極性障害・躁うつ病のこと)の基準を満たさない。

C 症状は、臨床的に著しい苦痛、または、社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。

D 症状は、物質 (例:乱用薬物、投薬) の直接的な生理学的作用、または一般身体疾患 (例:甲状腺機能低下症) によるものではない。

E 症状は死別反応ではうまく説明されない。すなわち、愛する者を失った後、症状が 2ヵ月を超えて続くか、または、著明な機能不全、無価値観への病的なとらわれ、自殺念慮、精神病性の症状、精神運動抑止があることで特徴づけられる。

本文ではAの内容を伝えているようなのですが、微妙に違いがありますね。たとえば、Aの中の、1、2,5、8、9の5つの症状があったとすると、上記引用のDSM-4-TRでは診断該当となりますが、本文の説明では、診断に該当しないことになります。引用文献のリストをみると、著者はDSM-4を参照しているようです。しかしDSM-4も特に変わりはないようです。

DSM-4
大うつ病性障害(大うつ病エピソード)
A 以下の症状のうち5つ(またはそれ以上)が同じ2週間の間に存在し、病前の機能からの変化を起こしている。(これらの症状のうち少なくとも1つは抑うつ気分または興味・喜びの喪失である)
1 その人自身の訴えか、家族などの他者の観察によってしめされる。ほぼ1日中の抑うつの気分。
2 ほとんど1日中またほとんど毎日のすべて、またすべての活動への興味、喜びの著しい減退。
3 食事療法をしていないのに、著しい体重減少、あるいは体重増加、または毎日の食欲の減退または増加。
4 ほとんど毎日の不眠または睡眠過多。
5 ほとんど毎日の精神運動性の焦燥または制止。
6 ほとんど毎日の易疲労性、または気力の減退。
7 ほとんど毎日の無価値感、または過剰であるか不適切な罪責感。
8 思考力や集中力の減退、または決断困難がほぼ毎日認められる。
9 死についての反復思考、特別な計画はないが反復的な自殺念虜、自殺企図または自殺するためのはっきりとした計画。
B 症状は混合性エピソード(つまり双極性障害・躁うつ病のこと)の基準を満たさない。
C 症状の臨床的著しい苦痛また社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。
D 症状は、物質(薬物乱用など)によるものではない。
E 症状は死別反応ではうまく説明されない。すなわち愛する者を失った後症状が2ヶ月を超えて続くか、または著明な機能不全。無価値への病的なとらわれ、自殺念虜、精神病性の症状、精神運動制止があることが特徴。

著者と同じ意味の診断基準をみたような覚えもあるので、思い出したら報告します。

These features include a weight change of 5 percent or more in one month or a persistent change in appetite, insomnia or hypersomnia on most days, changes in psychomotor state, fatigue, feelings of guilt and worthlessness, diminished concentration and decisiveness, and suicidal ideation or a suicide attempt.

翻訳 一ヶ月で5%以上の体重変化または継続する食欲変化、おおむね毎日の不眠または過眠、精神運動状態の変化、倦怠感、罪責感と無価値感、集中力低下および決断力低下、そして自殺念慮と自殺未遂の7項目である。

(3-3)7つのはずなので7つにまとめる。これはDSM4、4-TRの内容と一致している。

First or “early” depressive episodes are often milder than are episodes of returning depression, and an earlier age at onset generally predicts a more severe course.

翻訳 第1回目の、あるいは「初期段階」のうつエピソードは、再発時に比べるとたいがい穏やかなものである。また、発症が早ければ早いほど、一般的に、より重篤な予後が予測される。

(3-4)発症が早いほど、環境ストレスよりは遺伝子が関係していると推定されます。

It is thought that early diagnosis and treatment may mitigate adverse effects of depression on education, career, and relationships.

翻訳 早期診断と早期治療が教育・職歴・人間関係上、うつ病のもたらす悪影響を緩和すると考えられている。

(3-5)放置しておくと社会適応が次第に低下しますから。

It is important to note that secondary depression that is similar to a primary mood disorder may be triggered by serious physical illness such as cancer, stroke, demyelinating diseases, epilepsy, or even marked anemia.

翻訳 ここでひとつ重要な指摘がある。原発性気分障害に類似する二次性うつ病の引き金としては、重篤な身体的疾患、例えばガン、脳血管障害、demyelinating diseases(脱髄性疾患)、てんかん、更には顕著な貧血があげられる。

(3-6)Primary一次性、原発性
secondary 二次性、続発性

Conversely, major depression may be missed when patients present to primary care physicians with predominantly somatic symptoms, including pain.

翻訳 一方、プライマリー・ケア医師が痛みなど身体的症状の治療に重点を置いた場合には、大うつ病が見落とされるおそれもある。

(3-7)その可能性は常に念頭に置くべきです。

Typically, symptoms such as anorexia, weight loss, constipation, disturbed sleep, anergia, loss of libido, vague aches and pains, and deficiencies in memory and concentration may result in a missed diagnosis, particularly if the patient does not spontaneously report low mood or other psychological symptoms, such as guilt, hopelessness, anxiety, suicidal ideation, or prior suicide attempts.

翻訳 拒食症、体重減少、便秘、睡眠障害、免疫力低下、性欲の減退、自律神経性疼痛、記憶喪失、集中困難のような場合には、うつ病の診断を見のがす結果になることも多い。特に罪悪感、無力感、不安感、自殺念慮、過去の自殺未遂について自発的に報告しない場合には見のがされやすい。

(3-8)Anergia 免疫系反応が減弱すること →免疫不全 で分かりやすいが、エイズを連想してしまうだろうか。免疫力低下とした。

Delusions of guilt and somatic illness complicate up to 14 percent of major depressive episodes, especially postpartum depression.

翻訳 罪責妄想と身体的疾患がある場合、患者は内面について自己申告しない傾向が強まり、大うつエピソードのうち14%にのぼると考えられる。とりわけ、産後うつ病で起こりやすい。

(3-9)補いすぎかもしれませんが、意味はこういうことだと思います。

Depressive episodes in bipolar disorder may be similar to those in major depressive disorder or may present as part of a mixed state characterized by distressing combinations of depression and mania or hypomania (irritability, racing thoughts, anxiety, suicidal thoughts, and aggressive impulses).

翻訳 双極性障害(躁うつ病)のうつ病エピソードは、大うつ病のうつ病エピソードに類似していることがあり、躁うつ混合状態の一部としてうつ病エピソードを呈していることもある。躁うつ混合状態の特徴は、うつ病と躁病またはうつ病と軽躁病といった、困難な混合であり、焦燥感、観念競合、不安、自殺念慮、攻撃衝動などを呈する。

(3-10)distressing combinations 悲惨な組み合わせ

Patients with bipolar disorder who present with a depressive episode may be misdiagnosed as having major depressive disorder because they may often underreport hypomanic and manic symptoms, perceiving such features to be closer to well-being than illness.

翻訳 両極性障害(躁うつ病)患者は軽躁状態や躁状態を病気ではなく普通の状態だと見なして過少申告することがしばしば見受けられるため、両極性障害(躁うつ病)の患者がうつ病エピソードを有する際には、大うつ病と誤診される可能性もある。

A family history of bipolar disorder can assist making the correct diagnosis.

翻訳 家族に双極性障害の人がいれば、診断の参考になる。

(3-11)訳しすぎ。でも、分かりやすくしましょう。

ANTIDEPRESSANT MEDICATIONS

翻訳 うつ病の薬物治療

(4-1)抗うつ剤薬物療法、ですね。

About half of moderate-to-severe episodes of depression will improve with antidepressant treatment.

翻訳 中等度~重篤なうつ病エピソードの約半分が薬物療法によって改善されると期待できる。

(4-2)たった半分?もっと治ると思いますが。

CIasses of antidepressant agents are defined by their mechanism of action (Table 1).

抗うつ薬は表1に示すとおり、その作用機序に従って分類されている。

(4-3)表1はこちら。役に立ちます。→アメリカで使用されている抗うつ剤の特性と副作用一覧

Many agents with effective antidepressant action amplify serotonin or norepinephrine signaling by inhibiting reuptake at the synaptic cleft (Fig. IA and IB).

翻訳 抗うつ薬の多くは、シナプス間隙で(神経伝達物質である)セロトニンまたはノルエピネフリンの再取り込みを阻害することで、神経信号伝達を増幅させる効果を持つ。(図1A・1B)

(4-4)神経と神経の間にはシナプス間隙があります。神経細胞の一方の端から他方の端までは電気信号で伝えられます。シナプス前部分で神経伝達物質が形成され、放出されます。ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリンなどが神経伝達物質です。それがシナプス後部分の受容体(レセプター)にくっついて、電気信号に変換され、さらに先に伝達されます。シナプス部分での伝達が終わると、使用された神経伝達物質は、シナプス前部分に回収されて、次回の放出に備えます。この回収される過程を再取り込み(reuptake)と呼んでいます。再取り込みが阻害されると、神経伝達物質がシナプス間隙に「溜まり」、信号が増幅されることになります。
ここでは触れられていませんが、レセプターの側の、ダウンレギュレーション、アップレギュレーションなども大切です。

The several classes of drugs include SSRIs, norepinephrine-reuptake inhibitors, and dual-action agents that inhibit uptake of serotonin and norepinephrine.

翻訳 薬の分類としては数種のSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、ノルエピネフリン再取り込み阻害薬、および、セロトニンとノルエピネフリン両者の再取り込みを阻害する、二方面に作用する薬がある。

(4-5)dual-action agentsをどう訳せばいいでしょうか。「二方作動薬」などでもかっちりしていいかも。二股作動薬でもいいかも。

Monoamine oxidase inhibitors (MAOIs) inhibit monoamine degradation by monoamine oxidase A or B.

MAOI(モノアミン酸化酵素阻害薬)は、モノアミン酸化酵素AまたはBの分解作用を阻害する。

Other antidepressant agents antagonize a2-adrenergic autoreceptors with a resultant increase in the release of norepinephrine, antagonize 5-hydroxytryptamine2A (5-HT2A) receptors,or both.

その他の抗うつ薬としては、(1)α2-アドレナリン自己受容体に拮抗し、その結果ノルエピネフリンの放出を増加させるもの、(2)5-HT2A受容体に拮抗作用を及ぼすもの、(3)この両者に作用する拮抗薬がある。

(4-7)α2-アドレナリン自己受容体というものがあります。説明は難しいので、またこのつぎ。5-HT2A受容体とは、5-HTがセロトニンのこと、そのレセプターがいくつもあるのですが、その中のひとつです。

*SSRIs
Clinical trials have shown little difference in efficacy or tolerability among various available SSRIs. or between SSRIs and other classes of ntidepressants.

臨床試験において、現在利用できる様々なSSRIの間で、またはSSRIと他の抗うつ薬との間で、効果と不耐性にはほとんど差がなかった。

(4-8)efficacy or tolerabilityは薬剤の用語です。薬剤は少なすぎると効果がありません。多すぎると毒性が強くなります。使用量をだんだん増やすと効果が始まり、さらに増やすと毒性が現れるので、その間で、薬剤使用量を調整します。

However, some specific differences should be noted.

とはいえ、いくつかの点については留意すべきである。

The active metabolite of fluoxetine has a half life that is longer than that of other SSRIs, which permits once-daily dosing and thereby reduces the effect of missed doses and mitigates the SSRI discontinuation syndrome (described below).

Fluoxetineの活性代謝物の活性の半減期は他のSSRIに比べ長く、1日1回服用すればよい。それによって、服用を忘れた場合の影響も減り、SSRI断薬症候群(後述)も緩和される。

(4-10)a half life 半減期。薬剤服用後、血中濃度が最高になったあと、半分の濃度になるまでに要する時間。半減期が長ければ、つまり、作用が長いことになります。

However, fluoxetine should be used with caution in patients with bipolar disorder or a family history of bipolar disorder, because an active metabolite persists for weeks and may aggravate the manic state in the event of a switch from depression to mania.

翻訳 しかし、fluoxietineの使用は双極性障害(躁うつ病)患者、また患者の家族に双極性障害の病歴がある場合には注意を要する。なぜなら、活性代謝物の効果は数週間持続するため、患者がうつ状態から躁状態へと移行した際、更に躁状態が悪化する可能性があるためである。

(4-11)細かいけれど、分かりやすくした。

At higher doses, paroxetine and sertraline also block dopamine reuptake, which may contribute to their antidepressant action.

翻訳 paroxetineとsertralineも服用量が多ければドーパミンの再取り込みを阻害する。(本来うつ病はセロトニン系との関係が想定されるものの)ドーパミン再取り込み阻害が抗うつ作用を強めている可能性がある。

SSRIs can be helpful in patients who do not have a response to tricyclic antidepressants, an older class of drugs, and appear to be better tolerated with lower rates of discontinuation and fewer cardiovascular effects.

翻訳 SSRIは、古い世代の抗うつ薬である三環系抗うつ薬を服用しても効果がない患者に役立つだろう。また、毒性が少なく、断薬症状は多くなく、心血管系への影響もほとんどないと思われる。

(4-13)要するにどういう意味なのかを日本語にしましょう。

Although tricyclic antidepressants may have greater efficacy than SSRIs in severe major depressive disorder or depression with melancholic features, they are Iess effective than SSRIs for bipolar depression, since they can trigger mania or hypomania.

翻訳 重篤な大うつ病、あるいはメランコリー親和型のうつ病患者には三環系抗うつ薬の方が、SSRIよりも優れた効果を発揮することがある。しかし、双極性障害(躁うつ病)患者にとっては、三環系抗うつ薬は躁状態・軽躁状態発症のきっかけになる恐れがあるので、SSRIを選択したほうがよいだろう。

(4-14)躁転と言います。

The SSRI fluoxetine is the only antidepressant that has consistently been shown to be effective in children and adolescents, and SSRIs may be superior to selective norepinephrine-reuptake inhibitors in young adults (18 to 24 years of age), although they are more likely to trigger mania in children.

幼児期~思春期の子どもに確実な効果を発揮するSSRIは、flioxcetine のみである。青年期(18~24歳)の患者には、選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害薬の採用がより望ましいようであるが、躁状態を誘発する傾向も強いようである。

(4-15)日本ではまだ使えません。

*NOREPINEPHRINE-REUPTAKEINHIBITORS
Nortriptyline, maprotiline, and desipramine are tricyclic norepinephrine-reuptake inhibitors with anticholinergic effects.

翻訳 *ノルエピネフリン再取り込み阻害薬Nortriptyline、maprotiline、desipramineは、三環系のノルエピネフリン再取り込み阻害薬であるが、抗コリン作用がある。

(4-16)抗コリン作用とは。神経伝達物質であるアセチルコリンの作用を遮断する薬が原因で起こります。アセチルコリンは、心臓や気道などの細胞運動を刺激します。一般的に使われている多くの薬に抗コリン作用があります。抗コリン作用としてはたとえば、眼がかすむ、便秘、口の渇き、ふらつき、排尿困難、などがあります。一方で、たとえばふるえの軽減や吐き気の軽減など、有用な作用もあります。

Reboxetine is a selective norepinephrine-reuptake inhibitor with an effectiveness similar to that of tricyclic antidepressants and SSRIs, though it is unavailable in the United States.

Reboxetineは、選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害薬であり、三環系抗うつ薬とSSRIに類似した効果を持つ。しかし、米国では認可されていない。

(4-17)日本でもまだ。

*DUAL-ACTION ANTIDEPRESSANTS
Serotonin-norepinephrine reuptake inhibitors such as venlaflixine, duloxetine, and milnacipran block monoamine transporters more selectively than tricyclic antidepressants and without the cardiacconduction effects that can occur with triicyclic agents.

翻訳 *二方面の作用をもつ抗うつ薬
venlaflixine, duloxetine, and milnacipranといったセロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬は、モノアミン輸送体を三環系抗うつ薬よりも選択的に阻害し、三環系抗うつ薬で発生する心臓伝導への悪影響もない。

(4-18)dual-action は流行です。しかし、批判もあります。原因がひとつなら、その部分だけを訂正すればよいはずです。本質的な原因療法ならば、dualでなくてもよいはず。原因が分からず、しかも、dual action の方が効果的だとの結果なので、現在での薬剤選択はdualになります。

Some tricyclics (imipramine and amitriptyline) inhibit both serotonin and norepinephrine reuptake.

三環系抗うつの薬の中には、imipramineとamitriptylineのように、セロトニンとノルエピネフリン両方の再取り込みを阻害するものがある。

The dual-action antidepressant venlafacine appears to demonstrate superior efficacy and higher rates of remission in severe depression as compared with either SSRIs such as fluoxetine or tricyclic antidepressants.

翻訳 二方面の作用を持つ抗うつ薬、venlafacineは、fluoxetine などのSSRIまたは三環系抗うつ薬と比較してより優れた効果を示し、重篤なうつ病の寛解率も高い。

(4-20)dual の開発競争になります。

The efficacy of duloxetine is similar to that of the SSRI paroxetine.

duloxetineの効果は、SSRIのparoxetineと同等である。

Venlafaxine and duloxetine are effective for the treatment of chronic pain and diabetic neuropathicpain, respectively,as well as pain occurring as part of primary or secondary depression.

Venlafaxineとduloxetineは、一次性・二次性うつ病による痛みと同様に、慢性疼痛や糖尿病による神経因性疼痛の治療にもそれぞれ効果がある。

(4-22)抗うつ剤は慢性疼痛に使われることがあります。

Bupropion, which inhibits both norepinephrine and dopamine reuptake, has no direct action on the serotonin system and is generally similar in efficacy to tricyclic antidepressants and SSRIs.

翻訳 Bupropionは、ノルエピネフリンとドーパミンの再取り込みを阻害するが、セロトニン系には直接作用せず、おおむね三環系抗うつ薬やSSRIと同様の効果がある。

(4-23)いろいろなうつがあるということになるのか。あるいは、ノルエピネフリン、ドーパミン、セロトニン系はそれぞれ独立ではないので、こういうことになるのか。

Bupropion is associated with less nausea, diarrhea, somnolence, and sexual dysfunction than are SSRIs and constitutes an effective alternative, or adjunctive therapy, for patients who do not have a response to SSRIs.

翻訳 Bupropionは吐き気・下痢・眠気・性的機能障害の発生がSSRIより少なく、SSRIでは症状の改善しなかった患者にとって、薬物治療の主剤ともなり、また補助薬剤ともなる。

(4-24)つまりはこういう意味だろうと思う。

アメリカで使用されている抗うつ剤の特性と副作用一覧

表のpdfファイルは下記。コピーしてアドレスに入れて、ジャンプして下さい。
http://www.geocities.jp/ssn837555/table1.pdf

現在日本で使用可能なものだけでもかなりなんとかなります。

Figure 1 と解説

Figure 1 Targets of Antidepressant Action on Noradrenergic and Serotonergic Neurons

翻訳 図1:ノルアドレナリン系神経細胞とセロトニン系神経細胞において抗うつ剤はどこに作用しているか

In Panel A, targets of action for antidepressants in the noradrenergic system can enhance activity by blockade of α2 adrenergic autoreceptor, blockade of norepinephrine(NE) reuptake at the synaptic cleft, simulation of α2-adregergic and β2-adrenergic postsynaptic receptors, activation of signal transduction and second messenger pathways, and blockade of monoamine oxidase (MAO), the enzyme involved in NE breakdown.

翻訳 パネルAでは、抗うつ薬のノルアドレナリン系システムにおける作用を説明している。α2アドレナリン自己受容体の働きを抑制する。シナプス間隙におけるノルエピネフリン(NE)の再取り込みを抑制する。α1アドレナリンおよびβ1アドレナリン後シナプス受容体の刺激物質として作用する。神経信号伝達と二次伝達物質経路を活性化する。ノルエピネフリンの分解に関係するモノアミン酸化酵素(MAO)を阻害する。(結果としてシナプス間隙でのノルアドレナリンを増やし、それ以降の神経信号伝達を促進する。)

(f1-1)ぶつ切りにしました。図の各部分を説明しています。

In Panel B, targets of action for antidepressants in the sertonergic system can enhance activity by blockade 5-HT2A,5-HT2B1, and 5-HT2D autoreceptors; blockade of serotonin reuptake at the synaptic cleft; activation 5-HT1A postsynaptic receptor; activation of signal transduction and second-messenger pathways ;and blockade of the 5-HT2A postsynaptic receptor.Monoamine oxides inhibitors (MAOI) function by blockade of MAO, the enzyme involved in serotonin breakdown.

翻訳 パネルBでは,抗うつ薬のセロトニン系システムにおける作用を説明している。5-HT2A,5-HT2B1および5-HT2D自己受容体の活性を阻害する。シナプス間隙におけるセロトニンの再取り込みを阻害する。また、5-HT1A後シナプス受容体を活性化する。神経信号伝達と二次伝達物質経路を活性化する。そして5-HT2A後シナプス受容体を阻害する。モノアミン酸化酵素阻害薬(MAOI)は、セロトニンの分解に関与する酵素であるMAOの働きを阻害する。(結果として、シナプス間隙におけるセロトニンを増やし、それ以降の神経信号伝達を促進する。)

(f1-2)セロトニン(5-HT)に関係するレセプターがたくさんあるということです。

MAOls
MAOIs
Older, irreversible MAOIs nonselectively block MAO A and B isoenzymes and have an antidepressant efficacy similar to that of tricyclic antidepressants.

翻訳 古い世代の不可逆的MAOI(モノアミン酸化酵素阻害薬)は、モノアミンA,Bを非選択的に阻害し、三環系抗うつ薬と同等の抗うつ効果がある。

(5-1)MAOIは日本では使いません。

However, MAOIs are not first-line drugs because
patients who receive them must adhere to a low-
tyramine diet to prevent hypertensive crisis
and because MAOIs carry greater drug-interaction risks than do other medications.

翻訳 しかし、MAOIは第一選択薬にはならない。というのも、患者は服用に際して低チラミン食を必ず摂取して高血圧発作を予防しなければならないからだ。また、MAOIは薬物間相互作用リスクが他の薬に比べて著しく高いからである。

(5-2)チラミンが高血圧誘発物質となります。チーズ、ワイン、ビール、大量のコーヒー、カジキ、ニシン、タラコ、スジコ、そら豆、鶏レバー、イチジクなどに含まれます。

MAOIs appear to be superior to tricyclic agents for people with depression characterized by extreme fatigue or extreme psychological sensitivity to rejection or failed relationships.

翻訳 MAOIが三環系抗うつ薬よりも優れた効果を発揮するのは、うつ病のなかでもだるさが強いもの、あるいは患者が心理的に過敏で拒薬する、または治療関係が築けない場合である。

(5-3)→rejection or failed relationships はこんな感じかなと思うが、どうかな?

MAOIs are also useful for treating patients who do not have a response to tricyclic antidepressants.

翻訳 また、MAOIは三環系抗うつ薬に反応を示さなかった患者にも有用である。

(5-4)うつ病治療におけるresponse 反応 とは、治療によって症状が少なくとも50%改善したものをいう。ハミルトンうつ病評価尺度などで評定する。臨床的全般改善度でいえば、著明にまたは明らかに改善した場合に相当する。

The reversible selective MAO A inhibitor moclobemide (which is not available in the United States but widely available in other countries) and the MAO B-selective inhibitor, selegiline, have a greater safety margin than do SSRIs but similar efficacy.

翻訳 可逆的かつ選択性MAO A阻害薬(モノアミン酸化酵素A阻害薬)であるmoclobemide(米国を除き各国で広く使用されている)、ならびにMAO B阻害薬(モノアミン酸化酵素B選択的阻害薬)であるselegilineは、SSRIに比べ効果は同様で、安全域が広い。

(5-5)SSRIよりもいいような書き方をしていますが、そんなことはないと思います。

A selegiline transmedical patch is under consideration by the Food and Drug Administration (FDA).

FDA(米国食品医薬品局)は、selegilineの経皮貼付剤について検討中である。

(5-6)皮膚貼付剤(パッチ)は、ニチコンパッチと女性ホルモンパッチをよく使います。

OTHER ANTIDEPRESSANTS AND NEW THERAPIES

その他の抗うつ剤および新治療法

Mirtazapine enhances the release of norepinephrine by blocking a2-adrenergic autorecepters as well as serotonin 5-HT2A and5-HT3 receptors and histarnine H1receptors.

Mirtazapineはノルエピネフリンの放出を促進させる。Mirtazapineがα2アドレナリン自己受容体、セロトニン5-HT2A、5-HT3受容体、ヒスタミンH1受容体を阻害することによる。

(5-7)as well as ですね。

Its efficacy is similar to the that of tricyclic antidepressants and SSRIs,and it is less likely to have sexual and sleep-related side effects.

翻訳 その効果は三環系抗うつ薬およびSSRIと同等、性的機能障害や眠気といった副作用も少ないようである。

(5-8)だいぶ宣伝していますね。

Nefazodone, which blocks the 5-HT2A serotonin receptor and serotonin reuptake, has an anti-depressant efficacy similar to that of SSRIs but with a lower likelihood of sexual-dysfunction and sleep-related side effects.

翻訳 Nefazodoneは5-HT2Aセロトニン受容体を阻害し、セロトニンの再取り込みを妨げ、SSRIと同様の効果を持ち、性的機能障害や眠気などの副作用も少ないものと思われる。

(5-9)新薬は性機能障害にターゲットがシフトしているのが読みとれると思います。

Nefazodone appears to be useful in postparrum depression, severe depression, and treatment-resistant major depression with anxiety.

翻訳 Nefazodoneは産後抑うつ症、重症うつ病、さらには不安を伴う治療抵抗性の大うつ病に有益と見られている。

(5-10)産後抑うつ症や重症うつ病では、妄想に近い、強い思いこみに対処する必要があります。そのあたりに効きそうです。

New antidepressive treatments currently being evaluated include vagal-nerve stimulation, rapid transcranial magnetic stimulation, mifepristone
(a glucocorticoid antagonist for treatment of delusional depression), and substance P antagonists.

翻訳 現在、新しいうつ病治療については、迷走神経への刺激療法、経頭蓋骨磁気刺激療法、mifepristone(グルココルチコイド拮抗薬:妄想を伴ううつ病の治療薬)そしてサブスタンス拮抗薬などが研究されている。

(5-11)Agonist あるレセプターに対して、本来くっつく物質と同じ効果を発揮する物質。Antagonist あるレセプターに対して、本来くっつく物質のかわりにレセプターを占拠して、物質のその情報伝達作用をなくしてしまう物質。

Other targets for future agents include neuropeptide Y, vasopressin V1b, N-methyl-D-aspartate, nicotinic cholinergic, delta-opiate, cannabinoid, dopamine Dl, cytokine, and corticotropinreleasing factor 1 receptors, as well as GABA, intracellular messenger systems, and transcription, neuroprotective, and neurogenic factors.

その他、未来の抗うつ薬として標的になっているのは神経ペプチドY、(下葉体後葉ホルモンである)バソプレッシンV1b、NメチルDアスパラギン酸、ニコチン様コリン作動性デルターオピエイト、カンナビノイド、ドーパミンD1、サイトカイン、副腎皮質ホルモン放出因子1受容体、GAVA(γ-アミノ酪酸)、細胞内伝達システム、転写因子、神経保護因子、神経原性因子などがある。

(5-12)→最後、,and–,andの連なりからは、a,b,c,as well as d,e,and (f,g,and h)といった構造と見える。a,b,c,d,e,そして (f,g,and h)。という意味だろう。
いろいろ調べているが、今のところ、空振りというわけです。

AUGMENTING AND ADJUNCTIVE MEDICATIONS

附活薬剤および補助薬療法

Various medications used in conjunction with other-antidepressants may help to augment the effect of antidepressants (Table 2).

様々な治療薬を他の抗うつ薬と併用すれば、抗うつ薬の効果を高める可能性がある。(表2)

They can also target different components of patients’ symptoms (such as delusions) or help to prevent a switch in to mania.

併用する薬剤は患者により異なる症状(例えば妄想など)を治療の標的としたり、躁状態への転換を回避できる。

タイトルとURLをコピーしました