食べ吐き 2008
「食べたり吐いたりするのは、
すごくイライラするときにはいい治療法よ」
って先生が言ってくれたので治った。
「自分がやっていたのは
自発的な治療法なんだ」
と思ったら、
だんだん食べ吐きしなくてすむようになった。
このようなことが起こるのは神田橋先生やそのような人たちの場合かとも思うのだが、
「これが有名な摂食障害というものか」
「私の人生は摂食障害と戦う人生なのか」
などと思うよりは、
食べ吐きは一種の治療なんだ、
イライラとか寂しさが原因なんだ、
と決められれば、ずいぶん違うはずだろう。
自分でやっていることだけれど罪悪感が強い。
自我異和感はないけれど。
でもどうしようもないなあっていう感じで、
強迫性障害ほどの自我異和感ではないけれど、
自分が選んで決意してやっているというものでもない。
やめたいけれどやめられないという種類のものだ。
わかっているけどやめられないもののひとつだ。
だから、食べ吐きをしていること自体は最悪のことでもないんだよと
言ってあげるといいのだろう。
イライラや不安や寂しさに対処する行動としては、
ギャンブル、アルコール、リストカット、性的逸脱、犯罪、
もっと他人に迷惑をかけて自分もだめにする行動がいくらもある中で、
過食と嘔吐なら、人に迷惑をかけず、
お金を使うとしても破産するほどではなく、
吐くときに胃酸が逆流して、歯をいためてしまったり、
胃食道移行部をいためてしまったりするけれど、
それは人にも見えないしまだ自分で処理すればいい範囲内のことだ。
だから、不安に対処する行動としては、高等な部類なのだ。
しかし考えてみれば、もっと高等な対処行動もあるのであって、
たとえばシャワーを浴びるとか、ジョギングするとか、Wiiに向かって、30分くらい格闘するとか、
いろいろ考えられる。
一番いいのは不安の元を正面から解決してしまうことで、
簡単ではないのは承知のうえだが、
しかし時期を置いて考え直してみれば、
問題も古くなってくるし、自分は成長しているので、
なんとかなるかもしれない。
なんともならなかったらまだ時は熟していないのだ。
待つことだ。
そのあいだ、ピアノを弾くとか、一ページだけ翻訳するとか、
ブログを一本だけ書くとか、
いろいろとできそうである。
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食べるのはたいてい発作的に食べてしまうので、
買い置きをしないこと。
ということになり、会社の帰りにコンビニでお菓子を買うとき、
そのときならばまだ、不安に飲み込まれないですむのではないかなとも思う。
また、過食の場面で薬剤を使うのではなく、
食糧を買うときに薬を使ってみたらどうかとも思う。
しかし薬を使うことが合理的な対処行動なのか、
その後困ったことになるのか、
それも、個々の場合による。